2013年10月19日

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【ストーリー】
「大日本人」「さや侍」の松本人志が手がけた監督第4作。禁断の扉を開き、謎のクラブに入会してしまった主人公の摩訶不思議な体験を描く。都内有名家具店に勤務する片山貴文は、「ボンデージ」という謎めいたクラブに入会してしまい、それ以降、さまざまなタイプの美女が片山の日常生活の中に現れるように。過激なボンデージに身を包み、家庭や職場にも出現する美女たちは、片山をこれまでに味わったことのない世界へといざない、プレイは次第にエスカレートしていくが……。大森南朋が主演し、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、冨永愛、佐藤江梨子らがボンデージファッションの美女に扮する。

【感想】
まずはじめに鑑賞前に言った「我が子にええ格好見せたいのかな」は撤回します。全然そんなことはなかった。むしろ1児のパパとは思えないほど攻めてましたよ。まだ6つか7つの子どもをブリーフ一丁にして亀甲縛りで天井から吊るされててさ、無常な時間だけがただただ過ぎてゆく、な図が登場するんですけどもこれがシュールで吹いた。お前らが結婚してからクソつまらなくなったとか言うからだぞ!みたいな。他にも松本不謹慎すぎな面が多々。

さて、今回も池袋サンシャインシネマのレイトショーで鑑賞したのですが、客のいりは予想よりも入っていた。2.3人だったらどうしようかと危惧してましたが、結果は20人ちょっと。男女比は意外。男3女7の割合でした。20代前半の2人組がメインでちょこちょこ単独男ってかんじ。SMとか女王様とかこの映画のアイコンはキャッチしてから入場しているはずで、こういう世界に興味津々なのかこいつらはと考えるとね、みんなスケベそうな顔にみえましたよおじさんは。この映画見終わって22時でしょ、その足で職場(キャバクラ)に向かうんだろうなって子ばかりでしたので色々とね、池袋っていいですね。

本編について語るべきなのかなあ。これは難しいというか映画というより長編コントなわけで、映画として語ることこそ穿った見方なのかもしれないぞと、けれどこんな事言い出すと松本信者くさいでしょ。こうなると困ったもんでどう扱ったらいいのかわからない。まあそれはつまりはだめって事にもなるんですけども(笑)

ちょっと横道それますが触れておかないと気が済まないのでね、なにがってサトエリの露出度。僕はこの映画を足を運んでまで観ようと思った一番の理由はサトエリ×ボンデージだったわけです。鑑賞前でもサトエリについてしか書いていないことからもわかるとおりですよ。そういう人が少なからず他にも数名いると思うんでこれはちゃんと伝えておかないといけない。これはサトエリファンとしての使命としてね。

サトエリの総出演時間はおよそ90秒

前の席を蹴らないでくださいってアナウンス無視して蹴ったよ。
これは残念すぎました。もうこの時点で口からエクトプラズム放出して意気消沈でした。
サトエリ目的の同志は是非とも気をつけていただきたい。サトエリを拝むという目的において、この映画は全く意味なしでありますぞ。
しかし誉めておかなければいけない面もございまして、僕は事前にサトエリ×秋刀魚こそ至高だと言っていましたがこれを遥かに凌ぐかけ算が成立しておりました。

サトエリ×寿司 言い換えれば サトエリ×生モノ

サトエリファンの同志はこれ聞いてハッとするでしょ。そう、合うんですよ。サトエリに寿司は。魚が合うのは想像の翼を広げてまもなく気がついたんですけども、僕の場合は焼いちゃってね、そこが甘かった。文明的なものは一切排除したほうが濃度があがるんですね。サトエリ×生魚とサトエリ×焼魚を比べるとサトエリとの間に一枚火が入りますから薄まるんですね。ここはもう一歩踏み込んで考えるべきでした。
サトエリ×寿司ですが、これは松本人志の【VISUALBUM】(今調べたら15年も前とかナイタ)内に収録されている「寿司」というコントがありますね。このコントと全く同じ事をしているわけですよ。出された寿司を次々とサトエリが手のひらで叩き潰していくんですね。松本ファンとしては懐かしすぎるネタに思わず笑ってしまいます。ただ場内はうら若き女の子ばかりというのもあってか静まり返っていました。シュールすぎ。

サトエリという横道はこれくらいにして、本題。


改めて言いますと僕はこの映画、全く評価出来ません。
それこそ★1か★2が妥当かとも考えたのですが、それでも★3つけました。
これは映画としての評価にとらわれずに松本映画に求めていたもの、すなわちこの作品が「おもろい」か「おもろない」かで評価するべきだと考えました。その評価でさえ★1だという声が多勢ですが、主演の大森南朋を脳内変換すると意外におもろく観れるんですよ。大森南朋さんに超失礼とも思われるかもしれませんが、僕には大森南朋さんが浜田雅功の代替えのように思えて仕方がなかったのですよ。大森南朋さん演技良かったですよ。悪い点がありません。松本が悪いだけ。

大森南朋=浜田雅功

このように置き換えるとね、おもしろいんですよ。
もしもR100を主演「浜田雅功」で撮っていたらね、今とは100度評価が変わるんじゃないかな。国内限定での話ですよ。映画としての評価はいま放棄しておりますので混合せぬよう。
それで気付いたんですね。松本はこの脚本書きながら頭のすみっこでは「これ浜田やったら絶対おもろいやろなあ」というのがずっとあったはずだと。そうしてみるとね、大森南朋に降り掛かる災難のどれもが浜田を想定しているように見えてきておもしろいんですよ。
例えば大森南朋が女王様から苦痛を受けるたびに“悦”にはいるシーンなんかだと、大森南朋の顔に魚眼レンズのようなエフェクトかけてパンパンに顔を膨らましてるんですね。目なんかも細長く引き延ばされて、なんともいえないきもちわるい顔になるんですよ。でもこれってパンスト被った浜田の顔そのまんまなんですよね。浜田に罰ゲームでよくやらせてた事でね、パンスト被った浜田の不ッ細工っぷりが松本だいすきでしょ。思いっきり弄られてて、でも弄られるってなんか気持ちいい〜“悦”みたいなとこ浜田からプンプン匂うじゃないですか。松本はこういうの好きだったよなあと、案外松本はなんにも変わってないんだなあと妙な安心感まで感じてしまうんですね。あとはパンツ一丁で正座させられて縛られて、女王様にツバ吐かれる拷問とかね。これもツバ飛んでくるたびに“ビクビクっ”と反応してしまう絵ヅラもね、もう浜田でしょ。アイマスクつけてビクンビクン怯える浜田とそれを笑ってみる松本を何度見てきたことか。その他のシーンもそうして見てみると全部浜田を想定しているように、というよりは松本が弄りたいのは浜田なんであって、本来生まれるはずの作品は「100分かけて女王様が浜田にSM調教 ドSの浜田はドMに生まれ変われるのか(しかも映画にしちゃお、かっこわらい)」であったと。それがお互いソロでの活動が主軸となり、アイデアを出し合って笑う時間も減り、こんな風な空回り感が加速して松本はオワコンと囁かれるようになった。
それこそこのクソ映画に「浜田雅功」を誘い、自分が笑えればいいスタンスをちゃんと貫けばダウンタウン完全復活の声もあがっていただろうと考えると、どうしても悔しさが残ってしまう映画ではありましたね。

鑑賞するのであればTSUTAYAにて「R100R(レンタル)100円キャンペーン」とか100%あるはずだから、それからでも遅くはないですよ。100円の価値はかろうじてありますから。

「R100」★3

座頭魄市orejiru at 03:24│コメント(0)トラックバック(0)映画 │ このエントリーをはてなブックマークに追加

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