2013年09月28日

9/28(土)本日ついに「地獄でなぜ悪い」が封切られた!
地獄


早速この歴史的モニュメント作品に立ち会うべく新宿バルト9(シアター5)一発目の9:00の回へ行ってきた。
前作「希望の国」はぶっちゃけ3.11震災と結婚を通過した園子温も年貢の納め時かと悲しみにくれた人たちの涙で街がずぶ濡れたものだが、今回は予告からして園子温早々の帰還を予感していた人も多いと思う。その予感は見事に的中するぞ。決して大げさなんかではなく、あの「愛のむきだし」に並ぶ出来映えだ!


「リアリズムとファンタジックが真っ向からぶつかったとしたら、いったいどちらが勝つと思う?」

【感想】
一言で言うならばこの作品は映画バカの映画バカによる映画バカのための映画だ。
映画に必要なのは一に映画愛で二に映画愛で三から十まで映画愛だということをわかりやすく説明すると「地獄でなぜ悪い」という答えになるんじゃないかと言える。
ストーリーは映画開始0秒からあまりのテンポの良さに(血みどろ残虐シーンの数々にも関わらず)感動で涙が出そうになる。まるで「愛のむきだし」をぎゅぎゅっと凝縮したかのような濃度だ。満島ひかりと二階堂ふみが重なって見えるのだ。特に映画の歴史に残るであろうキスシーンは絶対に観ていただきたい。ちんぽが縮みあがるほど痛々しいくせに、やさしくもかっこいいそのキスは何度も夢に見るはめになるだろう。二階堂ふみはヤバい。大事なことだから何度だろうと、二階堂ふみはヤバい。

しかしヤバいのはなにも二階堂ふみに限った話ではない。國村隼も堤真一も長谷川博己も星野源も友近も、配置されたキャスト一人残さず誰もがファンタジックに演じるその様は、役者たちの映画を楽しむ姿勢に溢れていて感動的だ。(でんでんや岩井志麻子や水道橋博士が友情出演という形で名を連ねているというのもまた園子温監督らしくもありニヤリとさせてくれる)

映画一番の盛り上がりを見せるクライマックス。血飛沫に混じって腕が足が首が飛び交うヤクザ抗争の映像には近年の北野武「アウトレイジ」から果ては懐かしの「ブレインデッド」に至るまで映画バカの旅を存分に堪能できるぞ。左手にマシンガン、右手に35mmフィルムの一発撮り。スタートの合図が鳴り響けば、映画狂人たちのターン。いや、ゆりかごから墓場まで、映画狂人にとってこの世はずっとオレたちのターンだった。打ちまくりながら回し続ける不屈の監督魂。一体これはなんだ。夢を見てるのか。そうだ夢だ。夢だけ見ててなにが悪い。例えそれが地獄だろうと。地獄でなぜ悪いのだ。若者たちよ武器をとれ!愛を叫べ!情熱で回し続けろ!

この映画はリアリズム VS ファンタジック の全面抗争だ。

これ以上余計なことは書かないでおこう。
園子温監督が好きな方なら鉄板中の鉄板。
愛のむきだしを超えたという声すらいずれあがるだろうから観とけ!
園子温?何それ温水と違うの?って人は、うーん。
ぐっちゃぐちゃできったなくて、でもすげえエロくてやばいんだけどそれでもいいなら超オススメ!


園子温監督、今はKAIJYU映画作ってるんだと!!
もう止められない。園子温は伝説になる。

座頭魄市orejiru at 18:56│コメント(0)トラックバック(0)映画 │ このエントリーをはてなブックマークに追加

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