2013年10月

2013年10月31日

TBSラジオ「たまむすび」で映画評論家の町山さんがサウジアラビアの映画「少女は自転車に乗って」を紹介してました。この内容がなかなか恐ろしい内容で、現状をできるだけ広めたく思いほぼ全編を書き起こしました。一部読みやすいよう改変していますが内容の改変はしておりません。ご了承ください。

たまむすびは一週間はポッドキャストに残してますので11/5(火)までは視聴もできます。
ポッドキャストはこちら

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今日はアメリカ映画じゃないんですけどサウジアラビア初の女性監督の映画で、
「少女は自転車に乗って」という非常にかわいいタイトルの映画です。
ものすごいかわいい話なんですよ。
サウジアラビアの首都に住んでいる10歳のおてんばの女の子でワジダって子の話なんですね。
ワジダって女の子の幼馴染の男の子がいて、アブドラって子なんですけども、その子が自転車買ってもらって、その自転車乗って女の子の家まで行ってからかうわけですね。チリンチリンつって。

んでその子がお前自転車持ってねえじゃねえかってからかうもんだから、わたし自転車欲しいってお母さんにねだるわけですね。そうするとお母さんは「女の子は自転車なんか乗っちゃだめ!」って言うんですよ。しょうがないから自分でお金を貯めて自分で買おうとしていろんなことをするんです。ミサンガを一生懸命作って売ったり、FMラジオのアンテナを建ててそれで英語の放送をキャッチしてそれをテープに録ってですね、アメリカのロックやポップスのミックステープを作って売るんですよ。

(なかなかグレーゾーンな商売を)

だって音楽聞いちゃいけない事になってる。

(え?国の決まりですか?)

国の法律です。

(サウジアラビアはだめ?)

サウジアラビアだめです。
それでですね、女学校に通ってるんですけど、上級生のラブレターを運ぶ運び屋をやったりするんですよ。まあかわいい映画なんですけどね、この映画を観てあっと思うのはサウジアラビアの女の人たちって頭から足の先まで全部隠す黒い布被ってるじゃないですか。あれアバーヤって言うらしいんですけどサウジアラビアでは。目だけ出してるんですけども、あれあの下何着てんだろって思うじゃないですか、それを見せるんですよ裸じゃないんですけど。で何を着てるかっていうと全くアメリカとか日本と着てる服とおんなじなんですよ。ワジダちゃんが履いてるのはですねリーバイスのスリムのジーンズにコンバースのバスケットシューズを履いてるんですよ。かわいい靴ひもしてですね、ピアスとかネックレスとかしてるんですよ。女の人の間だけでは見せていいんですよ。それでデパート行くシーンがあるんですけど僕らと同じような服を売ってるんですよ。

(それは見せなければいいってことですか?)

見せなければいいんです、それも悲しいですけど。せっかくおしゃれしてるのに。
この映画、自転車乗っちゃいけないわよってお母さんに言われるって言いましたけど、これは厳しい戒律で決まってるんですよ。で、自動車も乗ってはいけない。女の人だけ。
でね、この間土曜日にね、サウジアラビアでこの法律に対する抗議として一斉に自動車に乗るって運動をおこったんですよ。みんなで一斉に運転してそれを写メとかで撮ってネットにあげる運動やったんですね。それで60人くらい逮捕されたらしいんですけど。

(え…絶句)

ただ、この映画そのものをふつうに観ているとただかわいい映画なんですけど実は恐ろしいことがいっぱい描かれている怖い怖い怖い映画なんですよ。

(こわい…映画?)

こわい映画なんですよ。
これ、例えばその、ラブレターを運んでるじゃないですか。
それで途中でラブレターが見つかっちゃうんですけど、ラブレター送った少女はどうなるかというと殺されちゃう可能性があるんですよ。

(え?ん?)
(ラブレターを書いた…だけで?)

そうです。結婚前の女が男と話したら、もうそれでだめなんですよ。で、名誉殺人って言うんですけど2008年に実際に起こった話なんですけどFacebookで自分の娘が他の男とチャットしたのを知って娘殺したんですよ。

(え?それは…罪にならないんですか?)

罪にならないです。名誉殺人だから。

で、結婚前の女が男にラブレター送ったんで、これ発見したよって事しか出てこないんですよ映画の中では。で、下手すりゃ殺される可能性があるんです。この娘は自分の父親に。

(……ため息)

これはどうしてかっていうとサウジアラビアは女性に人権はないので、女性は全て夫か父親の保護下に置かれる必要があるんですね。一人で自立することは法律で許されていないんですよ。自分でお金を稼いで自分が世帯主になることはできないんです。一生です。選挙権もないんです。選挙権がないからこういうことがずっと続いてるんです。

(そっか…)

この映画のなかでラブレター送った女の子は最悪の場合は殺されるんですけど、殺されない場合は嫁に出されるんですよ。サウジアラビアでは9歳くらいから嫁に出されます。要するに娘を生んでもその娘が社会に出て働く仕事っていったらお手伝いさんか女学校の先生か看護婦くらいしかないんですね。女性の社会進出なんて出来ないのでつまり食わせないといけないんですお父さんは。娘を抱えてるかぎり。娘はほとんど財産を分与されたりですね、相続することもないんで全く存在価値がなくなっちゃってるんですよ。子ども生む以外に。だから10歳くらいでこの娘はいらないって思えば売りに出されるんです。でこの子は40くらいの男とかと結婚させられるんですよ。4人目の妻とかで。
で、このワジダのお母さんっていうのはワジダちゃんのあと子どもを授からなかったんで、その父親は男の子じゃなければ意味がないつって2番目の奥さんをもらおうとするんですよ。それも酷い話ですよねえ。それが現在も続いていて、サウジアラビアの女性の地位っていうのは148カ国中145位なんですよ。まだ下にはアフガンとかいるんですよ。もっと酷いところがあるんですよ。こういう世界なんで自転車を少女が買うって話だけなんですけどその中に変なことがちょこちょこっと描かれていて、調べてみるとみんな恐ろしい事態に繋がっているって映画なんですよ。

はっきりとは言わないんですよ。例えば女の子たちがお母さんたちと一緒に歌を歌ったり踊ったりするシーンがあるんですよ。ところが近所に男の人がいたり自分の家に男の人がいたら、いると思ったらもう歌を歌えないんですよ。歌は禁じられているんです。

(なんで歌っちゃいけないんですか?)

これね、はっきりとは言ってないんですけど、歌ってのはほとんどがラブソングじゃないですか。
だって恋愛は存在しないんだからこの国には。

結婚は全て自分の保護者である父親と相手の男つまり旦那との契約関係で結ばれてて、自分の意志もなければ結婚に関しての契約に女の人が関わることもないんです。売買されるだけなんで。

(でもみんなには意思はあるんですよね?ほんとはこうしたいとか)

あるからこの間の自動車の運動のようなことが起こったりしてるんですけどね。ただ殺されちゃう世界ですから。サウジアラビアってのは公開処刑とかあるんですよ、今もやってます。サウジアラビアのすごいところってのは女性がレイプされると男性は処罰されないで女性だけが殺されるんです。むち打ちとか、酷いときは投石ですよ。

(それ…法律で決まってるんですか?)

法律で決まってるんですよ。

(これって宗教的なものなんですか?)

サウジアラビアとしては宗教的といってるんですがよく考えたらイスラム教の国って他にもいっぱいあるんですよマレーシアとか。マレーシアなんて女性の社会進出率40%超えてて、日本よりも重要な仕事に就いている人の率ってのは高いんですよ。宗教関係ないです。イスラム教ですけど、イスラムはコーランに従うんですけどコーランのどこにも自動車のっちゃいけないとか書いてないですからね。勝手に解釈してるんですよ。
それで服装にしてもそうですけど、アラビアンナイトとか思い出してみるとわかるんですけどアラブの人は派手な格好してるじゃないですか、あれ実は黒い服の下はそういった格好してるんですよ。やっぱりそういうの好きなんですよほんとうは。あのね、関西のおばさんに近いセンスですね。ちょっとギラギラした感じの。でも見せちゃいけないんですよ。これ…ねえ…ひどいですよね。

(しかしよくまあそんななかで女性監督、映画よく撮れましたね)

これね、撮るのほんと大変で、撮影現場で外でロケしてるときに男の人に指導するじゃないですか本来。でも命令してるところ見られたら大変なことになるから彼女はずっと車の中から遠隔操作して演出したんですって。もしこの人が外でメガホンで「はいそこカメラ右から〜」とか言ってたら、なに男に命令してるんだって言われて大変なことになってたわけですよ。これは酷い…んですけど、ただ映画そのものはそういう風に見えないように作ったのが偉いですねえ。ただ映画みてね、なんだかわかんないまま帰る人もいると思うんですよ。ただなんかひっかかる事あとで調べてみるとぜんぶ現実の問題と絡んでいる非常によく出来た映画です。


かわいい女の子のかわいい恋の物語にした方がみんな観るじゃないですか。

(見やすいかもしれないですね)

でしょ。
それで見たあとこれなんかおかしいんじゃないかと。
それがですねサウジアラビアの問題が全体に広がっていくと。

この映画ね、問題なのはサウジアラビアでは上映されないんです。映画館ないんです。映画を見ることは禁じられているのでサウジアラビアでは上映されないんです。

(じゃあどうやって届けたら…)

サウジアラビアは裏でDVDとか回ってるようなんですね。この監督もそうやって裏で手に入れた映画、ジャッキーチェンとか死霊のはらわたとか観て映画好きになったって言ってますね。観てる映画にちょっと問題あるんですけども(笑)そういうところ僕好きなんです。ジャッキーチェンと死霊のはらわたが好きな監督なら間違いないと思って(笑)

(町山さんと同じ匂いしますよね)

そうそうそう(笑)同じ仲間系なんですけどもね。でもね、これなかなかこの世の中変わらないですよ。だって選挙権がないから。政治を変えられないんですよ。

(でもね、町山さんがこうして教えてくれますし、世界的にはけっこう知れてきてる情報なわけですよね?)

いや〜サウジアラビアっていうのは…。だから普通にそういう酷いことをしてるとアメリカが圧力をかけるんですね、他の国では。だけどサウジアラビアには圧力かけられないんですよ。

(え?なんでですか?)

石油があるから。

(そっか…)

もう石油売ってもらってるもんだから文句言えないんですよ。
酷いことやってるとわかっててもそれを経済制裁するとか出来ないんですよ。


で、この女の子がどうやって自転車を買うかっていうと、女学校のなかでコーランの暗記大会ってのがあるんですよ。それに優勝すると賞金がもらえるんで、コーランを一生懸命勉強するっていう非常に皮肉な展開なんですよ(笑)その勉強っていうのもプレイステーションでするんですよ(笑)
(え?それは実際に…)
実際にそういうのあるんですよ(笑)生活とか何もかも日本やアメリカと同じなのに女性差別だけが異常なんですよ。

切ないシーンがあってですね、この幼馴染の男の子がですねワジダちゃんのこと大好きなんですよ。で、好きなんで世の中の人がどんな事言ってもぼくはきみをお嫁さんにするよ!って言うんですよ。でもそんなこと許されないんですよ…。

(そっか…じぶんたちの恋愛ができるわけじゃないんですものね)

できないんです。
だからそれを聞いたワジダちゃんがすごく寂しそうな笑顔をするところとかすごく切ないんですよ。
でもそういうふうに思ってる男の子がそのまま大きくなって闘ってくれたら世の中変わるかもしれない。ほんとに愛してる人と結婚できないのかと。そういう世の中にしようよって言ったら変わるかもしれない、そういう希望も残してくれるんですよ。

でね、ラストシーンもすごくね、台詞とか一切ないんですけどものすごく意味のあるシーンでおわるんで是非日本でも観ていただきたいと。

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日本公開は12/14 公式サイト「少女は自転車に乗って

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2013年10月30日

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なるべく核心には触れないよう注意しておりますが、鑑賞前の方はご遠慮ください。

【ストーリー】
まどかへの想いを果たせぬままに取り残された魔法少女・暁美ほむらは、彼女の残した世界でひとり戦い続ける。懐かしいあの笑顔と再びめぐり合うことを夢見て-

【感想】
さて、今回も池袋サンシャインのレイトショーで鑑賞してきました。
客のいりは、スゴい!
雨降る火曜の夜だってのに150名いってるかな。男女比5:5。
客層は触れませんが想像通り。

劇中ずっとトイレ我慢してて、映画おわってすぐにトイレに駆け込むとね、両脇にメガネ男子がきて僕を挟んだ。メガネとメガネに挟まれたんだけど、僕ももともとメガネだから特になにか起こったわけじゃないんだけど、メガネ3本並んだの。両脇のメガネはおともだち同士なんだけども。
少し間を置いてから右側の子がひとりごとのように天を仰いで「やっと逢えたね」ってつぶやいて、ちょっとビクッてなって。
と思ったら左側の子がこれまた天を仰いで「…ああ。やっとだ」ってつぶやいて。
つられて僕も天を仰いで小便しました。

なんだろこれ。

パンフレットも凝った作りでして、こういうの作るお仕事してる立場から言わせてもらうと売値1000円でこれほどの加工施すとほとんど利益出ません。利益度外視の【初回版】パンフは今のうちにGETしておこう。いい仕事してるパンフなのでこれは是非購入しておきたいところ。

観賞後にお読みください!と注意書きが書かれたシールで封されていましたが構わず封切って鑑賞前に熟読。それほど重要な部分は書いていないので個人的には鑑賞前に目を通した方がいい内容だと感じますね。ある程度の知識をいれておいた方が細部に目が届きますので僕は読んでおいてむしろよかった。


結論から言うとね。
最高におもしろい。

もともと「まどかマギカ」を好きになったのは、内容よりもテキスタイルを切り貼りした魅せるデザインが気に入ったからだったんだけど、前半部分ではこのテキスタイルを魅せる魅せる。額縁にいれて飾っておきたいカットばかりがこれでもかと続き、上映開始10分しないうちにチケット代還元できた。ダリも嫉妬でヒゲ禿げるレベル。

それに主要キャラ5人の魔法少女全員をしっかり魅力的に目立たせていてね、これまで僕は「鹿目まどか」「巴マミ」が好きだったんですが「暁美ほむら」「美樹さやか」「佐倉杏子」それぞれの魅力に今回は気付かされて、ついに順位をつけられない状態になってます。

戦闘シーンもかっこ良さがパワーアップしておりまして、すこしネタバレしますけど「巴マミ」と「暁美ほむら」がガチ対決するんです、今回。
この対決は武器もいいわテンポもいいわアングルもいいわでデュフフフフでした。


めっちゃ言いたいけれど言えない核心の部分、映画のなかでいっちばん盛り上がるところなんてね、エヴァ破のラスト(サードインパクト)級の高揚感が襲ってくる。


濁して言うと、ほむらが覚醒するんだけど、このほむら覚醒がやばい。
ここまでは満点でした。

★2つ減らした理由はちょっとラスト15分ほどが蛇足だったかなと。
「世界」のレイヤーを重ねすぎていて、せっかく高揚した気持ちが「世界」切り替えることによって一旦リセットされちゃうんですね。さっきのレイヤーで最高に昂ってたんだぜ?世界戻してそっち見せろよ!ってなる。なんならほむら覚醒でぶつ切りでもよかった。そのあとのことは観客に丸投げでもよかった。監督は丁寧なんですよ。これは松本人志も見習うべきですけど劇中できゅうべえに説明させることで違和感なく物語を補完できるようちゃんと練っている。うまいなあと思うわけです。でも今回はちょっと丁寧すぎたんじゃないかなあと、もう少し観客の思考レベルを信頼してみてもよかったのではないかという思いが拭いきれなかった。
こんなことを突っ込んでる僕の思考のほうが蛇足っちゃ蛇足なんでしょうけどね。

それとこれは完全に僕が悪いんですけども、僕はつい「震災以後の世界」といいますか、あの悲劇が起こってしまって、それを僕らは巻き戻したくてもできるわけなくて、受け入れなきゃいけない。じゃあ震災の傷を僕らはどうやって乗りこえて、なにをもって救いとするのか、みたいな震災以後の絶望と希望を魔法少女たちの戦いをとおして感じたかったというのがあったんです。おまえが勝手に考えろですよ。魔法少女たちに、もっといえば「まどかはおれの神」と祈り、震災以後を託そうとした自分に失望したのであって、映画はわるくないんですけども、小さな失望を心に残してしまったんです。


ほんとうはあれこれ考えずたのしめる映画です。
とにかく魅せます!映像美に痺れます!
今いちばん劇場でみてほしい作品「魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」
オススメします。


「魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」★8

座頭魄市orejiru at 14:33│コメント(0)トラックバック(0)映画  | このエントリーをはてなブックマークに追加
今日「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」を観てきました。
エヴァンゲリオン破のラスト(サードインパクト)に匹敵する衝撃を喰らって死にかけました。
感想は後述します。


劇場では「かぐや姫の物語」の長めの予告編が公開されまして、ジブリ情報を抑えてる人はもう感づいているように名作の匂いがプンプンしてたんですね。鈴木敏夫がうちわで扇いでるんですけど。
でも確信に変わりました。
「かぐや姫の物語」はジブリ史上最高傑作になるかもしれないぞ。

もうそれだけ言いたくて。

座頭魄市orejiru at 00:25│コメント(0)トラックバック(0)映画  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年10月19日

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高畑勲監督最新作「かぐや姫の物語」がいよいよ11/23に封切りされますね。

現在確認されている日本最古の物語として、日本人に親しまれてきた「かぐや姫」ですが、一体なぜこのタイミングでかぐや姫?と少し疑問に感じた人もいるのではないでしょうか。

高畑勲が「かぐや姫」に取りかかった頃、宮崎駿はそれを知ってこうつぶやいたそうです。

「ハイジだ…日本でハイジをやろうとしてるんだよ」


今から40年も前、若き二人は「アルプスの少女ハイジ」を作りました。
わずか17頁しかない原作に命を吹き込み、TVシリーズ全52話の大作に仕上げました。
少女ハイジの心情描写を丁寧に描くことで物語を膨らました「アルプスの少女ハイジ」
そのTVシリーズが終了したとき、宮崎駿は高畑勲にこう言ったそうです。

「いつの日か日本を舞台にハイジを作ってみたいですね」


「それはやるべきですね」

40年前の二人のこの想いは、40年消えることなく存在し続けついに今年実現するんですね。


この作品に携わった人たちは今みなさん確信しているそうです。
10年後にアニメーションを振り返るとき、この作品はひとつのエポックとなるのは間違いない、と。
技術面で全く新しいことに挑戦しているそうです。
たのしみ!

宮崎駿は最後の作品として“空にあこがれた男”の物語を作りました。
そして高畑勲は“大地(地球)にあこがれた女”の物語を作ったんです。

引退作確定フラグ立ちまくりの「かぐや姫の物語」楽しみですね。
それでは残り一ヶ月「アルプスの少女ハイジ」を鑑賞しつつ待ちましょう。

アルプスの少女ハイジ Blu-ray メモリアルボックス
杉山佳寿子
バンダイビジュアル
2011-12-22



座頭魄市orejiru at 10:54│コメント(0)トラックバック(0)映画  | このエントリーをはてなブックマークに追加
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【ストーリー】
「大日本人」「さや侍」の松本人志が手がけた監督第4作。禁断の扉を開き、謎のクラブに入会してしまった主人公の摩訶不思議な体験を描く。都内有名家具店に勤務する片山貴文は、「ボンデージ」という謎めいたクラブに入会してしまい、それ以降、さまざまなタイプの美女が片山の日常生活の中に現れるように。過激なボンデージに身を包み、家庭や職場にも出現する美女たちは、片山をこれまでに味わったことのない世界へといざない、プレイは次第にエスカレートしていくが……。大森南朋が主演し、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、冨永愛、佐藤江梨子らがボンデージファッションの美女に扮する。

【感想】
まずはじめに鑑賞前に言った「我が子にええ格好見せたいのかな」は撤回します。全然そんなことはなかった。むしろ1児のパパとは思えないほど攻めてましたよ。まだ6つか7つの子どもをブリーフ一丁にして亀甲縛りで天井から吊るされててさ、無常な時間だけがただただ過ぎてゆく、な図が登場するんですけどもこれがシュールで吹いた。お前らが結婚してからクソつまらなくなったとか言うからだぞ!みたいな。他にも松本不謹慎すぎな面が多々。

さて、今回も池袋サンシャインシネマのレイトショーで鑑賞したのですが、客のいりは予想よりも入っていた。2.3人だったらどうしようかと危惧してましたが、結果は20人ちょっと。男女比は意外。男3女7の割合でした。20代前半の2人組がメインでちょこちょこ単独男ってかんじ。SMとか女王様とかこの映画のアイコンはキャッチしてから入場しているはずで、こういう世界に興味津々なのかこいつらはと考えるとね、みんなスケベそうな顔にみえましたよおじさんは。この映画見終わって22時でしょ、その足で職場(キャバクラ)に向かうんだろうなって子ばかりでしたので色々とね、池袋っていいですね。

本編について語るべきなのかなあ。これは難しいというか映画というより長編コントなわけで、映画として語ることこそ穿った見方なのかもしれないぞと、けれどこんな事言い出すと松本信者くさいでしょ。こうなると困ったもんでどう扱ったらいいのかわからない。まあそれはつまりはだめって事にもなるんですけども(笑)

ちょっと横道それますが触れておかないと気が済まないのでね、なにがってサトエリの露出度。僕はこの映画を足を運んでまで観ようと思った一番の理由はサトエリ×ボンデージだったわけです。鑑賞前でもサトエリについてしか書いていないことからもわかるとおりですよ。そういう人が少なからず他にも数名いると思うんでこれはちゃんと伝えておかないといけない。これはサトエリファンとしての使命としてね。

サトエリの総出演時間はおよそ90秒

前の席を蹴らないでくださいってアナウンス無視して蹴ったよ。
これは残念すぎました。もうこの時点で口からエクトプラズム放出して意気消沈でした。
サトエリ目的の同志は是非とも気をつけていただきたい。サトエリを拝むという目的において、この映画は全く意味なしでありますぞ。
しかし誉めておかなければいけない面もございまして、僕は事前にサトエリ×秋刀魚こそ至高だと言っていましたがこれを遥かに凌ぐかけ算が成立しておりました。

サトエリ×寿司 言い換えれば サトエリ×生モノ

サトエリファンの同志はこれ聞いてハッとするでしょ。そう、合うんですよ。サトエリに寿司は。魚が合うのは想像の翼を広げてまもなく気がついたんですけども、僕の場合は焼いちゃってね、そこが甘かった。文明的なものは一切排除したほうが濃度があがるんですね。サトエリ×生魚とサトエリ×焼魚を比べるとサトエリとの間に一枚火が入りますから薄まるんですね。ここはもう一歩踏み込んで考えるべきでした。
サトエリ×寿司ですが、これは松本人志の【VISUALBUM】(今調べたら15年も前とかナイタ)内に収録されている「寿司」というコントがありますね。このコントと全く同じ事をしているわけですよ。出された寿司を次々とサトエリが手のひらで叩き潰していくんですね。松本ファンとしては懐かしすぎるネタに思わず笑ってしまいます。ただ場内はうら若き女の子ばかりというのもあってか静まり返っていました。シュールすぎ。

サトエリという横道はこれくらいにして、本題。


改めて言いますと僕はこの映画、全く評価出来ません。
それこそ★1か★2が妥当かとも考えたのですが、それでも★3つけました。
これは映画としての評価にとらわれずに松本映画に求めていたもの、すなわちこの作品が「おもろい」か「おもろない」かで評価するべきだと考えました。その評価でさえ★1だという声が多勢ですが、主演の大森南朋を脳内変換すると意外におもろく観れるんですよ。大森南朋さんに超失礼とも思われるかもしれませんが、僕には大森南朋さんが浜田雅功の代替えのように思えて仕方がなかったのですよ。大森南朋さん演技良かったですよ。悪い点がありません。松本が悪いだけ。

大森南朋=浜田雅功

このように置き換えるとね、おもしろいんですよ。
もしもR100を主演「浜田雅功」で撮っていたらね、今とは100度評価が変わるんじゃないかな。国内限定での話ですよ。映画としての評価はいま放棄しておりますので混合せぬよう。
それで気付いたんですね。松本はこの脚本書きながら頭のすみっこでは「これ浜田やったら絶対おもろいやろなあ」というのがずっとあったはずだと。そうしてみるとね、大森南朋に降り掛かる災難のどれもが浜田を想定しているように見えてきておもしろいんですよ。
例えば大森南朋が女王様から苦痛を受けるたびに“悦”にはいるシーンなんかだと、大森南朋の顔に魚眼レンズのようなエフェクトかけてパンパンに顔を膨らましてるんですね。目なんかも細長く引き延ばされて、なんともいえないきもちわるい顔になるんですよ。でもこれってパンスト被った浜田の顔そのまんまなんですよね。浜田に罰ゲームでよくやらせてた事でね、パンスト被った浜田の不ッ細工っぷりが松本だいすきでしょ。思いっきり弄られてて、でも弄られるってなんか気持ちいい〜“悦”みたいなとこ浜田からプンプン匂うじゃないですか。松本はこういうの好きだったよなあと、案外松本はなんにも変わってないんだなあと妙な安心感まで感じてしまうんですね。あとはパンツ一丁で正座させられて縛られて、女王様にツバ吐かれる拷問とかね。これもツバ飛んでくるたびに“ビクビクっ”と反応してしまう絵ヅラもね、もう浜田でしょ。アイマスクつけてビクンビクン怯える浜田とそれを笑ってみる松本を何度見てきたことか。その他のシーンもそうして見てみると全部浜田を想定しているように、というよりは松本が弄りたいのは浜田なんであって、本来生まれるはずの作品は「100分かけて女王様が浜田にSM調教 ドSの浜田はドMに生まれ変われるのか(しかも映画にしちゃお、かっこわらい)」であったと。それがお互いソロでの活動が主軸となり、アイデアを出し合って笑う時間も減り、こんな風な空回り感が加速して松本はオワコンと囁かれるようになった。
それこそこのクソ映画に「浜田雅功」を誘い、自分が笑えればいいスタンスをちゃんと貫けばダウンタウン完全復活の声もあがっていただろうと考えると、どうしても悔しさが残ってしまう映画ではありましたね。

鑑賞するのであればTSUTAYAにて「R100R(レンタル)100円キャンペーン」とか100%あるはずだから、それからでも遅くはないですよ。100円の価値はかろうじてありますから。

「R100」★3

座頭魄市orejiru at 03:24│コメント(0)トラックバック(0)映画  | このエントリーをはてなブックマークに追加
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