2013年08月

2013年08月17日

World_War_Z_Poster4


ワールド・ウォーZを観てきました。

あらすじ: 元国連捜査官のジェリー(ブラッド・ピット)と家族の乗った車が、渋滞にはまっていた。すると、前方で爆発音が聞こえ、トレーラーが無数の車をはじき飛ばしてクラッシュし、パニック状態の群衆が通りになだれ込んでくる。そのただならぬ状態から家族を守ろうと、妻子を連れて逃げるジェリー。やがて、彼は人間を凶暴化させる未知のウイルスが猛スピードかつ世界的規模で感染拡大しているのを知る。そんな中、元国連職員の技能と知識を買われたジェリーは、各国を回ってウイルスの感染原因を突き止めるよう依頼される。
引用元シネマトゥデイ

前評判(評価が悪い)にざっくり目を通していたので過度な期待はしていなかったのがよかったのか、面白かったです。

家族団らんシーンからスタートし、3分ほど経過する頃にはもう渋滞に巻き込まれるシーンに発展。
猛スピードで走るバイクにサイドミラーを壊され、車の外へ出ると前方で爆発音。
集団パニック発生まで僅か5分。
展開もそうですが、今作のゾンビ、特徴はそのスピード!とにかく速い!
足の速いゾンビ物はこれまでいくつかありましたが、最速じゃないでしょうか。
それになんといっても感染からゾンビ化までのスピード。
噛まれ、倒れ、痺れ、白目を剥いてスイッチ、ゾンビと化すまでに要する時間
たったの12秒。

たちの悪いのはゾンビたちの目的は“感染させること”だけ!
人肉を食らったりしないのでゾンビ映画!的なグロらしいグロはありません。
ですので女性でも見られるゾンビ映画だとは思います。

そんなゾンビ設定。
現代を象徴しているなあ、と、妙に納得できるものがありました。
監督の意図は最初のパニックシーンがヒントとなります。
のっぴきならない状況を、冷静に携帯をかざして写真を撮る人のカット。
スマートフォンが普及したことで、伝達スピードは著しく向上した現代。
そして食べる楽しみは見た目も大事ですがまずは味、食感、匂い、音など五感で味わうことなのに
それより早くまずは携帯で写して共有してしまう現代人のきもちわるさ。
今回のゾンビ映画はまさにそういった現代人に対する批判なのでしょう。

海外では原作が有名なのでタイトルでゾンビ映画とわかるらしいのですが、日本ではゾンビ映画というのは前面には打ち出しておらず、「ブラットピット」「家族愛」というキーワードで宣伝しているようです。実際に映画館で感じたのはゾンビ映画なのに女性が多いこと。
ですので、ゾンビ映画慣れしていない層が多く、それが全体的な評価をさげているのかもしれません。

ゾンビファンのあいだでは今更言うまでもないのですが、ゾンビ映画というのは必ず時事批判を含みます。
監督は現代のどんな部分に対して批判をしているのか、それを意識してみるとゾンビ映画はもっと楽しめますよ。

オススメです。おもしろいですよ。


さいごに
ブラットピット君はアンジーと結婚してからラブシーンをしないと決めているようですが
キスシーンも日本映画のように横から撮影して唇が重なってるように見える撮り方をしています。
あの違和感嫌いなんで、、、ピット君は是非、改めてほしいです。


座頭魄市orejiru at 17:10│コメント(0)トラックバック(0)映画  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年08月15日

「タモリ論」を読みました。


かなり酷評を集めているようですが、なるほど読み終わってみて酷評したくなるのもわかりました。
中身がない。

しかし著者の樋口毅宏が目指したのはまさにそれだったのかなと。

作家の吉田修一「パレード」の一文を引用していたことから読みとれる。
「笑っていいとも!」ってやっぱりすごいとわたしは思う。一時間も見ていたのに、テレビを消した途端、誰が何を喋り、何をやっていたのか、まったく思い出せなくなってしまう。「身にならない」っていうのは、きっとこういうことなんだ。

つまり、一冊まるっと「笑っていいとも!」的な本を作るのが目的だったんだと。
それならばこの本は成功しているともいえる。
耐えきれないほどつまらない本というわけではないのだし、どこから読み始めても支障はないのだし。
「笑っていいとも!」と同じ効果がある本で、読み終わったいま、何も残っていない。

でもね、「タモリ論」って書名をつけたからには酷評が集まるのも当然で、樋口毅宏的には大成功なのだとしても、読み手としてはもう少し深い考察を求めるのもまた当然なわけで。
番組でいえば「タモリ倶楽部」「ブラタモリ」はタモリの考察には必須だと思うのですが、「タモリ倶楽部」という番組名は出て来るものの内容は一切出ないし「ブラタモリ」については番組名すら出ない。「笑っていいとも!」一本でいくのは読み手として望んでいないだろうし、金返せ!と叫びたくもなるのが人間です。

樋口毅宏に問題があったとは思いませんが、新潮新書の担当者さん、ほんとにいいの? とは思いました。

わたしの感想文にも内容がありませんがね。

座頭魄市orejiru at 10:31│コメント(0)トラックバック(0)  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年08月14日

「ブルーバレンタイン」を観ました。



この映画、受ける精神的ダメージはかなり高いです。【閲覧注意】ですからご注意を。
下手すりゃ吐くレベル。
ダメージを受けやすい区分は次のとおり ※該当なしの場合はダメージ少ない
子もち夫婦>夫婦>カップル(3年以上)>童貞/処女>カップル(3年未満)

先に評価ですが星5★★★★★の素晴らしい映画でした。
映画評論家の町山智浩さんが2011年No.1だ!と絶賛しただけあります。

さて、内容はわたしの大好物でもある破滅型ラブストーリー。

※ネタバレがイヤな方はここから先は読まないでください。
ただネタバレがこの映画の良さを損なうとは思いませんし、むしろ内容を知っていたほうが細かい表現が見えてくるので一層深く考えさせられる映画ですので気にせず書くことにしました。わたしも2回連続で観てしまいましたが2回目の方がはっきりとしましたし、感想も変わってしまう特殊な映画でした。

ストーリー自体は言ってしまえば平々凡々、起伏もなく超がつくほど日常的すぎるお話なのですが、だからこそ!だからこそ誰にでも当てはまるホラーとなってるわけです。
夫婦(男=ディーン 女=シンディ)の離婚に至るまで(現在)の2日間と、出会いから結婚に至るまで(過去)の数週間が交互に流れていき、ラストで離婚の瞬間と結婚の瞬間が絡み付く編集がされています。最高の瞬間と最低の瞬間へ同時に向かっていき、ラストで打ち上がる花火によってバニシングポイントに到着し昇天というわけです。
のっけから現在の空気の重さに身が引き締まります。この映画は決定的な離婚の原因となるポイントがないんですよね。ここがこの映画のポイントになっていまして、誰にでも起こりうる、或いは経験のある、見落としがちな男女のすれ違いを的確に映し続けるんです。これはもう男と女の脳の違いといいますか、生物的に違うものなのでどうにもならない問題ではあるのですが、ゆえにホラーなわけですよ。

ディーンはいい男なんですよ。夢があってロマンチックでやさしくてイケメン。
けれど、ところどころで我の強さがあらわれ、離婚に至る原因の要素を含んでいます。
ところどころで映画を観ながら反省したりするわけです。
シンディはいい女なんですよ。頭が良くて家族思いでかわいい。
けれど、ところどころで女であるがゆえの弱さだったり、曖昧な意志がたっぷり含まれています。
ところどころで観ながら男はイラッ☆とくるわけです。

シンディは曖昧な意志によって(好きかどうかも分からない男とセックスをし)妊娠してしまい路頭に迷います。そして出会ったばかりのディーンに妊娠を告白します。(この妊娠の告白シーンのシンディにはかなりイライラすること間違いなしですが、スルーしておきます)ディーンはそんなシンディを丸ごと受け止め、プロポーズを果たします。一見してディーンの懐の深さは素晴らしいんですよ。出会い一目惚れをしてからずっと真っ直ぐにシンディを見つめ、それは離婚の瞬間までつづいていますし、言い方は悪いですが、自分の子ではない娘を体全体で愛している。それが観ている方からも十分に伝わるんです。けれども、夢があってロマンチックな男の性分なんでしょうか、どこか幼稚なんですよ。それがシンディ目線からはたまらなくムカつくんでしょうね。娘目線では最高の!理想の!パパですよ、テーブルにこぼれたご飯をスプーンも使わず口だけで食べるなんて幼稚なことを一緒にやってくれるんですから。シンディは「スプーンを使いなさい」と娘に注意しますがパパがそんなんだから聞く耳もたずですよね。こうした何気なく繰り返される取り立てるほどでもないかもしれない不一致が積み重なる悲しさに心が痛むんです。

しかしディーンのそんな幼稚さは、結婚前のシンディには必要でした。ロマンチックでやさしい男でなければ惹かれることはなかったでしょう。夢みがちで幼稚さがなければシンディを受け止めてあげられなかったと思います。また、もし出会わなければシングルマザーになる覚悟も決めれずに精神は壊れてしまったでしょう。

出会わなければよかったわけではない。むしろ出会ってお互い救われた。
はずなのにどうして離婚となったのか。



この映画の素晴らしい部分はこのポイントが定まらない点です。
ディーンにもシンディにも問題はあり、観た方はそれぞれが全く違う感想を抱くでしょう。
それを巧みな編集技術とカメラワークで表現をした監督の技術に脱帽します。

まずカメラワーク。
夫婦が揃って映る構図のときでも、ピントが二人同時に合うことがありません。
必ずどちらか一方にしかピントが合っていません。
また、お互いの視線がぶつかることがありません。
必ずどちらか一方は相手をみていません。
これによってなんともいえぬ不協和音が構図から感じられるようになっています。

次に編集技術。
BGMに注目していただきたいのですが、過去の時間軸ではBGMが流れロマンチックな編集がされているのに対し、現在の時間軸ではBGMは使われていません。クーラーの音や車の走る音などの日常的に不快と認識されている音のみで編集されています。
また、現在の時間軸の流れのなかに過去(離婚の原因となりえた可能性のあるふたりの些細な問題点)を差し込むことで現在(離婚に至るまでの2日間)を濃密にしています。



さいごにわたしの結論です。

おんなの「曖昧な意志」の強さを侮るな!



座頭魄市orejiru at 12:22│コメント(0)トラックバック(0)映画  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年08月13日




「アラビアの夜の種族」を読んだ。
本のナビとしていつも覗かせてもらってる「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」と「アルカンタラの熱い夏」各ブログで絶賛されていたので気にはなっていたのですが、ようやく読了。

《「アラビアの夜の種族」の記事は下記参照》
「アラビアの夜の種族」はスゴ本 【徹夜保証】
おもしろすぎた『アラビアの夜の種族』を全力で推薦する3つのポイント(書痴・正統派ファンタジー・村上春樹)


いやー、おもしろかった!
そして、予備知識もいれずに読み終わってインターネットで「アラビアの夜の種族」を検索して心がざわり。
改めて著者のあとがきを読んで打ちのめされた!
古川 日出男の仕掛けた罠にはまる快感ったら、これこそが読書の醍醐味だね。

予備知識はほんとうにいらない(いれないでほしい)
ネタバレを間違えても踏まないように!
読め!しか言えないもどかしさを、よみおわって抱えることになる。

頁を捲るたびに夜は深まり、本が閉じられるとき「夜の種族」となる。
いま読んでいる本にしおりをはさんで、いますぐ本屋に仕入れに走って読んだらいい。
それだけの価値がある小説でした!

座頭魄市orejiru at 12:20│コメント(0)トラックバック(0)  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年08月11日

タランティーノ好きのきみは好きな映画にどんなタイトルをあげる?
「パルプ・フィクション」か? 「レザボアドッグス」か?

もちろん他のタイトルをあげる可能性もすこしはあるだろう。
きみがキワモノの可能性はあるのだし、かぶき者かもしれないからな。

あるいはマニアすぎて途中で脱落した者もいるかもしれない。
タランティーノはB級すぎる。

なんにせよ、おおよそ先にあげた2本が主流だ。
いや、正確には主流「だった」。
わたしも長い間待った側のひとりだ。やっとキタゾ!タランティーノ!!!!

ジャンゴ 繋がれざる者 ブルーレイ&DVDコンボ(初回生産限定) (2枚組) [Blu-ray]
ジェイミー・フォックス
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2013-08-07



「ニガー」が、「ニガー」がだ。バンバン白人をぶっ殺していく爽快な西部劇だ。

過去にも黒人が主人公の西部劇は僅かにあったって?
うるせえな、殺すぞ。
ちゃんと観直せ。どれもこれも南北戦争の「後」が舞台じゃねえかよ。
とても大事なことだ。
これは南北戦争のはじまる「前」が舞台だ。

まあいい。そんな細かいこと言ってると肌がアルビノっちまうからな。

これは南北戦争がはじまる2年前を舞台にした映画だ。
「ニガー」が手足を鎖に繋がれ大行進。
「ジャンゴ」がそこから南部一の早撃ちガンマンになるっていう成長ドラマだ。
それ以上でもそれ以下でもない、ただそれだけの映画だ。
これまで通り、くだらないといえばくだらない。
しかしながら「ニガー」がHIPHOPをBGMに西部劇を展開するその格好よさに必ず痺れるはずだ。
そしてクソ白人の権化と化したディカプリオの演技に必ずや逝ってしまうはずだ。
タランティーノは役者の良さを引き出す最高の監督なのは周知のことだろう。
ディカプリオを引き出すとどうなると思う?ファッキンクレイジー、観ればわかるよ。
もちろん往年のタランティーノらしさもふんだんに盛り込んでいる。
「ニガー」なジャンゴに復讐するため夜襲に向かう白人集団。目前にしてKKKよろしく頭から被った白い布に文句を言い出す。目の位置が合わねえと。俺の女房が夜なべしてみんなの分までせっかく作ったのに、文句言ってんじゃねーと。口論が続くこのシーンはタランティーノならではの無駄っぷり。

まあとにかく、あんまり無駄話ばかり並べても肌がアルビノっちまうからな。
観ろ。おまえの肌が黄色いうちに、観ろ。

タランティーノ監督のオススメ?
「ジャンゴ」に決まってんだろ。

座頭魄市orejiru at 22:58│コメント(0)トラックバック(0)映画  | このエントリーをはてなブックマークに追加
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