2013年04月

2013年04月16日

ちょっとしたメモ

ソース探したけど見つからなかったんで、ごっちゃになってる可能性あり〼


松本大洋も電子書籍に移行しつつある業界を真剣に考えているようで、大洋自身はパソコンも持たない人だけど、電子書籍にはすごく前向きに考えているらしい。届けたいが一番強いから。

けれど、すごく悩んでることが一つあって。

マンガの連載はまずはじめに、どの雑誌でやるのか(契約するのか)を決める。

そしてその雑誌のサイズに合わせて絵を描く
(コマ数も雑誌サイズで考えるから)

電子書籍になるとどのサイズで読んでくれるのかがわからない

漫画家はサイズとても重要



たしかに大事にしてる人にとっては重要なことなんだろうなあと。
「sunny」を買う際に電子書籍化されていないことに面倒くささを感じてすみません…。
たしかに「ピンポン」はコマ数見開きにめっちゃ詰め込んだり、途端ガラッガラにあけて間を出したりでスピード感めっちゃ調整してる。松本大洋ファンとしては隅々までだいすきなので、魚眼レンズ視点にしたり効果音を集中線がわりにしたり、音の線の太さで空気感の調整したりしている松本大洋ワールド全てがいい。本人の見せたかった、意図した構図と違う見方をするのはお互いに本望じゃないよなあと思った。


でも松本大洋はじぶんの方から歩み寄って解決しなければいけない問題だと

たしか言ってた。ソースはない。
妄想かもしれない。




座頭魄市orejiru at 21:57│コメント(0)トラックバック(0)  | このエントリーをはてなブックマークに追加
人は誰しもじぶんの青春を救済するために人生を費やすという。
このことばが松本大洋の新作「sunny」に気持ちよく溶ける。

Sunny 第1集 (IKKI COMIX)
Sunny 第1集 (IKKI COMIX) [コミック]


舞台は様々な事情を持つ子供たちが、親と離れて暮らす施設、星の子学園。
孤児院ではなく、親になんらかの大人の事情があって預けられたこどもたち。
だからたまに“親元にお泊まりの日”があったり、親のなんらかの事情が解決したことで星の子学園を卒業していく子もいる。子供たちの希望は親と一緒にふたたび暮らす事。でも叶わない子供もいる。叶わないことを知ってしまった子もいる。ときに希望が残っているというのは残酷である場合もある。

そんな子供たちの安らぎの場所は捨てられた廃車、黄色いsunny1200。
子供たちは車の中で夢を見たり、おもいきり泣いたり、打ち明けたり
役目を終え捨てられたsunnyは子供たちを乗せて、いきたい場所へ連れて行ってくれる。

松本大洋は10歳の頃、両親の事情により施設で過ごす事になったそうだ。
その頃をいつか書こうと漫画家になった頃から決めていて、いま時が熟し、描き始めた。
いましか描けないと決意を固めた松本大洋の「sunny」は一コマ一コマに強い想いが刻まれている。厳しい現実のなか「sunny」の車中で空想した世界がきっと「鉄コン筋クリート」などの名作を生んだのだろう。「sunny」はほとんど実話だという。当時の友達が読んで傷つくかもしれない内容は少し配慮していじったのと、特徴をデフォルメさせたくらいなのだとか。松本大洋のマンガは脇役に対する配慮がしっかりと見てとれる。脇役にもストーリーを添えるやさしさは自身が施設で過ごした幼少期に育てた感性だったんだと腑に落ちた。脇役ということばを使う事そのものが間違いか。ひとりひとり、大切な“想い”を胸に隠している、それを太洋はよく知っているのだ。恐らく「sunny」に乗って空想した世界をこれまで描いてきた松本大洋が今回、じぶんの青春を救済するために描き始めたこの作品、松本大洋にとって一つの到達点であるし、松本大洋ファンにとっても特別な作品になることは間違いない。未完でありながらも、最高傑作と誰もが言うだろう。実際amazonのレビューでも最高傑作だと多くのファンが書き込んでいる。少年の松本大洋が「ちょっとおいでよ」と声をかけてくれて、「sunny」に案内してくれる。「僕ね、こんなに集めたんだ」隠していたブリキ缶をそっとあけて、宝物を見せてくれるような——
このマンガがどのような終わり方をするのかわからないが、最高傑作であることは変わらない。読めばわかる。人は誰しもじぶんの青春を救済するために人生を費やす。

ピックアップ出来ないほど全てのストーリーが刺さるが、あえてひとつ。
ハルオが2泊3日でお母さんと過ごせるとくべつな日
ハルオはそれまでお母さんにもらったニベアクリームがうれしくて、もったいなくて、使わずにずっと匂いを嗅いでいた。それを知ったお母さんは薬局にいき、そこに置いてあるニベアクリームを棚ごと買い占めてハルオに渡す。そういうことじゃない。どうしてこのお母さんはわかってあげられないんだろう。挙句の果てにお母さんは「これからはお母さん、って呼ぶのやめて、名前で呼んでほしいの。お母さんは春男のお母さんである前に矢野杏子なのよ」とハルオに言う。それでもお母さんと過ごせるとくべつな時間がうれしくて、いっぱいの笑顔で過ごすハルオのすがた。ハルオはとくべつな時間を壊したくなくて、心に受けた傷を隠しながらお母さんに寄り添う。会うたび増えていく傷を知りながら、それでも会えるという希望を抱いて、ハルオは笑顔でお母さんと別れる。

いつだって大人は子供が受ける傷に気付かない。
それでも子供たちは逞しい。ただただ逞しい。
大人たちのクソみたいな世界に汚されながらも、なお美しい。


今いちばん薦めたいもの、「sunny」。

座頭魄市orejiru at 14:07│コメント(0)トラックバック(0)  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年04月15日

人間仮免中
人間仮免中 [コミック]


宝島社「このマンガがすごい!2013」第三位
本の雑誌が選ぶ2012年度ベストテン 第一位
THEBESTMANGA2013このマンガを読め! 第二位

漫画家卯月妙子の壮絶な人生。1971年岩手県出身。20歳で結婚するも夫の会社が倒産し、借金返済のためホステス、ストリップ、AV女優として働く。その後夫が自殺(植物人間となり一年半後に他界)により統合失調症が悪化、自傷行為を繰り返す日々。歩道橋から飛び降り顔面粉砕するも一命をとりとめる。その壮絶な闘病生活を支えるボビー(彼氏)との愛の物語です。

絵は勿論汚いですが、統合失調症の頭の中をよくここまで読める状態にして持って帰ってきたなと感心しました。よく描けてる。先月他界した僕の友人も統合失調症でした。その友人は割と文章を書くのが好きで、僕に詩を送ってくれましたが、何度読んでもよくわからないものでしたから。

話を卯月妙子に戻しますが、卯月妙子が出演していた発禁AV「ウンゲロミミズ」恐らく入手は不可能だと思いますが、僕がたしか21歳の頃に鑑賞しました。足繁く通っていた裏レンタルショップ(今は摘発されて存在しません)に置いてあり、友人と鑑賞。卯月妙子がフライパンの上に脱糞、それを中火で焼く、ハンバーグ完成、男がナイフとフォークでもって美味しそうに頬張る。…ゴキブリ、ミミズ、どちらも生きたままミキサーに閉じ込める。ミキサーにかけペースト状にする、卯月妙子飲む。等々…。内容のあまりのグロさにしばらく一切の食事が出来なくなったのを思い出します。あの子かー!!と干支一周の時を経て、感慨無量でございます。

こういった破滅型物語でみられる“愛が人を救う”
ケチをつけるつもりはこれっぽっちもないんですが、いつも思うのは壊れた理由が愛なわけで、愛のおかげで人は救われるわけではなく、愛のせいで壊れてしまう、だから愛を美化して捉えてしまうのはとても危険だよなあとか思っちゃう。この辺はうまくまとめて別の形で表現できたらと思ってます。

このマンガとても良かった。☆5つです。

座頭魄市orejiru at 01:42│コメント(0)トラックバック(0)  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年04月14日

新潮 2013年 05月号 [雑誌]
新潮 2013年 05月号 [雑誌] [雑誌]


協同小説家一覧は以下の通り

赤坂真理 阿部和重 伊井直行 池澤夏樹
いしいしんじ 絲山秋子 戌井昭人 岡田利規
小川洋子 加賀乙彦 角田光代 鹿島田真希
金井美恵子 桐野夏生 黒井千次 黒川 創
黒田夏子 小池昌代 小林恭二 佐伯一麦
柴崎友香 島田雅彦 笙野頼子 瀬戸内寂聴
高村 薫 田中慎弥 辻原 登 津島佑子
筒井康隆 津村節子 長野まゆみ 中村文則
西村賢太 橋本 治 日和聡子 藤沢 周
古井由吉 古川日出男 保坂和志 町田 康
水村美苗 村田喜代子 村田沙耶香 山田詠美

ご…豪華すぎる!!

夜中の三時に知ったので今は指しゃぶって明日の書店オープンを待ちます。

新潮社のHPから赤坂真理の「万物は振動し」といしいしんじの小説家の「幸福」「ことば以前の世界」が少し立ち読み出来ます。

新潮


座頭魄市orejiru at 03:48│コメント(0)トラックバック(0)  | このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年04月12日

ここ最近の読んだ本まとめ

どうで死ぬ身の一踊り (講談社文庫)
どうで死ぬ身の一踊り (講談社文庫) [文庫]

苦役列車
苦役列車 [Kindle版]

小銭をかぞえる (文春文庫)
小銭をかぞえる (文春文庫) [Kindle版]

二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)
二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫) [Kindle版]

暗渠の宿 (新潮文庫)
暗渠の宿 (新潮文庫) [文庫]

オリンポスの果実
オリンポスの果実 [Kindle版]

さようなら
さようなら [Kindle版]
赤目四十八瀧心中未遂 (文春文庫)
赤目四十八瀧心中未遂 (文春文庫) [Kindle版]

野狐
野狐 [Kindle版]

夫婦善哉
夫婦善哉 [Kindle版]

世相
世相 [Kindle版]

娼婦の部屋 (光文社文庫)
娼婦の部屋 (光文社文庫) [Kindle版]

千年の愉楽 (河出文庫 文藝コレクション)
千年の愉楽 (河出文庫 文藝コレクション) [Kindle版]


無頼派作家視点で読み直したくて再読
きれぎれ (文春文庫)
きれぎれ (文春文庫) [Kindle版]

くっすん大黒 (文春文庫)
くっすん大黒 (文春文庫) [文庫]


西村賢太以降は無頼派作家ばかりを選んで読んでみました。今回の無頼旅、まだ旅の途中ですが、織田作之助の文体の美しさ、車谷長吉「赤目四十八瀧心中未遂」の見事な堕ち、そして中上健次「千年の愉楽」で中上健次の恐ろしさに触れ、ここで中上健次に一度立ち止まって掘り下げてみることにしました。

無頼旅ですが、基本的に無頼本はとにかく暗い。どこまで深淵を覗いて(深淵に覗かれて)戻ってこれるかが肝でフリーダイビングに近いものを感じます。精神疾患抱えたヤク中多いですしね。読んでるこちらも相当神経すり減りますし、それとは別に少し鬱になる出来事が身近で起こったのもあり、これは破滅型私小説を書く前に逝ってまうやもしれぬと冷や汗が出てまいりましたので、一旦休憩も兼ねて壮大なもんでも読んで一息つこうと思ったんです。

そうなるとやっぱりSFじゃないですか。
んで、なるべく壮大なSF読みたいなぁと調べてみて(SF読まないんで知識ゼロ)伊藤計劃の虐殺器官ともう一つ悩んでこちらを先に読む事にしました。



幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))
幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341)) [Kindle版]


全てのSF、セカイ系の元(ガンダムもエヴァンゲリオンも幼年期の終わりの派生らしい)と評されている作品で、SF好きからしたら今更感半端ないんでしょうけどね、村上春樹のように並ばずにkindle版でポチっと買えた。

この本すごすぎる。

いやね、先月大切な友人を亡くして、先週葬儀を終えて、悲しみにくれてたんですけどね
ぜーんぶ吹っ飛んだ。あいつが死んだことはもういい。しゃあない。
この本すごすぎる。
でも読ませてやりたかったな、これ。

ちょっと横道それて今度は虐殺器官いってみます。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) [Kindle版]






座頭魄市orejiru at 20:50│コメント(0)トラックバック(0)  | このエントリーをはてなブックマークに追加
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